三河屋製菓株式会社

三河屋製菓株式会社

かつてより愛知県の三河湾は海産物の豊かな漁場であり、えびせんべい発祥の地とも呼ばれています。現在でも多数のメーカーがえびせんべいを製造している愛知県一色町で1948年に創業した三河屋製菓株式会社(現在本社は大阪府大阪市)はえびせんべい・いかせんべいなどを主力商品として、今も全国のお茶の間で広く愛されています。《e-お菓子ねっと》の前身である菓子VANを早期に導入された三河屋製菓株式会社にお話を伺いました。(2015.05.21)

 

まず、お客様の「感動」ありき

「三河屋製菓株式会社」の企業姿勢・取り組み

小笠原信幸室長
小笠原信幸室長

弊社会長の意向により、私共は社是として「先義後利」(道義を優先させることが後の利益につながる)という言葉を掲げています。会長は常々、商品を口にした時の 「お客様の感動」を大切に、ということを仰っています。価格以上の価値を実感していただくものづくりが、ひいては感動に繋がるんだ、ということですね。例えば、月に数通ですが、お客様からのうれしいお便りをいただくことがあります。「このおやつだけはきらさないように家においています」ですとか、ご病気を患っている方から「これをいただくと幸せな気持ちになれます」などの声をいただくと、本当に励みになります。
お客様からの貴重なお便りですから、社員にもできる限り回覧し、喜びを共有するように心がけています。

地域貢献活動にも積極的に

本業以外で会社として注力されていること

お菓子を提供すること以外に我々にもできることはないか、と考えた末に、今は月二回、朝の「地域清掃活動」に取り組んでいます。明日(2015.05.22)でちょうど100回目を迎えます。

きっかけとしては社員研修の一環として始めたのですが、ご近所のみなさんによろこんでいただけて、また近くの駅の駅長さんの方々にも大層よろこんでいただいて、ぜひ一度ご挨拶にと足を運んでいただいたこともございました。こういった活動は地域と三河屋の結びつきやコミュニケーションといった面からも効果があったのではないか、と思っています。地域清掃活動と直接関係あるのかどうかはわかりませんが、地域清掃活動をはじめたあたりから、おかげさまでここ6年ほど業績のほうも右肩上がりです(笑)。

卸様のご要望に合わせてデータ種を拡大

データ種の活用について


基本的に卸様のご要望に合わせるかたちで取扱うデータ種も随時拡大させてきました。卸数社様からの問い合わせを受けて、まず「請求」「支払」を導入したのがそもそもの始まりです。そして、その次は「発注」ですが、今では受注量全体の7割を占めるまでになっています。

〈発注データ〉

導入当時は私自身が大阪地区の担当オペレーターも兼ねていましたが、もう連日ひっきりなしに電話やFAXで注文が流れてくるのがあたりまえ。入力にも一日数時間は取られてしまっていたわけですが、この数時間がなくなることだけでも大変な効率化だと感じました。また、受注確定が極めてスピーディーになるので、カンタンに受注全体を把握することができ、工場への製造依頼も本当にかけやすくなったことも導入による大きな変化でした。

〈出荷報告データ(旧直送データ〉

さらに「直送」の場合は導入することで郵便コストを削れるわけですが、より重要なのは請求や入庫がオンライン上で明確になることによって請求時の違算を減らせることだと思います。あくまでも感覚としてですが、件数レベルでは半分以下に削減できているのは間違いありません。未着なのか、はたまた何かほかに問題があるのかなど、違算の原因を見つける作業はかなりしんどいものですから、それが軽減されることにはとても大きな価値がある。そんな観点からも、《e-お菓子ねっと》のメリットが実感しやすいデータ種のように思います。

〈入庫予定データ〉

「入庫予定」も同様で、現在は卸様の希望に添うかたちで「直送」にするか「入庫予定」にするか使い分けているのが現状です。



“当日受注・当日出荷”は基本。当日製造もフレキシブルに対応。


日々の業務に貢献している具体的な例

先ほど「発注」が受注量全体の7割を占めると申しましたが、これにより“当日受注・当日出荷”の実現に大きく貢献しています。電話やFAX受注だと入力作業やチェック 作業の負担が重く、在庫引当までに時間がかかるので“当日受注・当日出荷”は厳しかったのでは、と思います。《e-お菓子ねっと》なら受注締時間を設ければそこまでに注文していただけるので、多いに助かっていますね。また当初の課題として需給予測が難しいという問題がありましたが、日々の経験を積み重ねることでその辺りもクリアできました。ただしこれは、経験や記憶だけでは難しいところも、もちろんありますので、蓄積された《e-お菓子ねっと》もデータがバックアップしてくれたという面が大きかったことも事実です。

注文後の即時製造の対応

お客様からのご要望に対応するかたちで、急遽増産するような機会はもちろんあります。 《e-お菓子ねっと》なら受注状況をひと目で確認することができるので、即時に工場の ほうに製造依頼をかける決断もスムースに行なえるようになりました。主力工場は愛知県 西尾市の一色町にありますが、そちらのほうでも対応しています。私どもの商品は比較的 賞味期限が短いですから、そういった意味でも《e-お菓子ねっと》の役割は大きかったと思います。

新物流システム稼働、そしてその先へ。

「新物流システム稼働」による効率化

当時は在庫拠点を埼玉・大阪としており、地方への路線出荷も2拠点からの出荷でした。そのため路線出荷するためには、工場から2拠点へ移動しなければならずあまり効率的でなかったため、路線出荷拠点を一色工場へ集約しました。結果、在庫の圧縮と納品リードタイムの短縮が実現できました。しかし昨今の物流事情の変化により、今後は共配便の使用も増やしていくことになると思います。さらなる在庫の圧縮や納品リードタイムの短縮などのために、《e-お菓子ねっと》をもっと有効活用できるよう私共自身も研究していくとともに、《e-お菓子ねっと》の今後のサービスや展開にも大きな期待を寄せていきたいと思っています。

企業情報

三河屋製菓株式会社 本社

  • 住所 大阪府大阪市東住吉区杭全1-16-34
  • 電話 06-6719-6742(代)
  • 資本金 2,000万円

一色工場

住所 愛知県西尾市一色町味浜上長割50-1